インディアンの世界と日本
天国と地獄~インディアンの世界と日本
ある部族の伝統の考えでは、霊魂は誕生したその瞬間にその体に入る。
そこで良い霊魂が体に入ってくれるよう偉大なる神秘に、儀式を催して祈るのである。
ひとが死ぬとその霊魂は銀河に行って、それを南に向かう。
その南の終りに年老いた女性が座っていて、あなたの地上の生活を審判する。
あなたが赤い道(正しい生き方)を歩き、またひとびとに寛大で、他を助け、
すべてのものと調和のなかに生きたのであったならば、その老いた女性はあなたに、
長い方の道、つまり宇宙の中央にいたる左の道を取ることを許す。
もし、あなたが黒い道を歩み、どん欲で自己中心的であったなら、
彼女は右の道を示し、あなたを突き落とす。
そこであなたの霊魂はふたたび地上に落ち、新しい肉体に宿ってこの世に誕生するのである。
それはあなたがふたたびすべてのものと調和に生きるため、
新しい機会を与えられたということなのである。
もしひとが非常に若いうちに、そのような機会もなく死んだ場合は、長老が選ばれ、
その霊魂を一年間守護する。
この間その長老はその若い魂が銀河の左の道を行き、
進化の旅を完成して、宇宙の中心に帰ることが出来るよう毎日祈るのである。
「我らみな同胞・インディアンの深層世界」から~
日本にも同じような言い伝えがありますね。
今はもう、語られなくなったといったほうがいいかもしれません。
三途の河原に、そこの番をするオバアサンがいて、それは恐ろしい形相で、
やってきた者(死者)たちを審判する。
この世でどんな生き方をしてきたか、そのオバアサンの手に持つ書物には、
ひとりひとりの一生の行いがすべて、書かれてあるという。
だから、そのオバアサンの前でどんなに上手いことつくろってもダメ!
そのオバアサンは「閻魔大王様」にお使えしているのだから、
袖の下なんか、通らないのだ。
さて、この世で人を苦しめたり困らせたり、殺人なんぞした者は、
即刻「地獄」へ落とされる。
地獄へ落とされた者たちは、いつまでも死ねなくて恐ろしい目にあわされ続ける。
息をつく暇も、瞬きする暇も与えられず、喉は乾き、お腹はすき、
しかし、お腹は膨らんで・・・・・・
聞いているだけで恐ろしくなるお話ですが、
昔の子供たちはこんなお話を聞かされて、
「悪いことをしたら閻魔様のところへ連れて行かれるぞ!」
そう言われて育ったのです。
たしかに「地獄絵」というものを見ると、恐ろしいものです。
地獄へ落ちた者たちは「餓鬼」となり、いつもお腹を空かせている。
身内を供養するとき、その「餓鬼」たちにも振舞うことで、
身内が少しでも楽になれる、と仏教では言います。
自分の先祖の供養をするとき、「餓鬼」達のことも思い出して、
どうぞ、みなさんで召し上がってください~と、お伝えするといいですね。
その反対に良いことをした人や、行いを正した人は「天国」へ行ける、
という。
その天国が、インディアンのお話でいう、
銀河の左の道を行く「宇宙の中心」なのでしょうね。
by mamashiningmoon | 2012-07-03 21:36 | アメリカインディアンのお話し | Comments(0)